本式映画反省会

2009-12-18

[]「フォース・カインド

とにかく、だるい作りで眠くなる。

適度に煽りを入れつつ、エキサイティングに盛り上げていくことが出来るだろーこのネタ。

導入部で出てくる「セスナ機に乗って現地へ向かうミラ・ジョヴォヴィッチを外から撮るカット」とかにもすごく疑問。擬似とはいえ、ドキュメンタリーなんだからさ!

2009-08-02

[]「サマーウォーズ

キャラデザイン(ヒロインの造形はそりゃかわいい)や声優(永井一郎は最高だよね)や背景美術(田舎の風景の綺麗さ…ま、電脳空間は10年間変わらないものの…)はバッチリ決まっているのに、

あの劇場版「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」(以下「デジモン」と呼ぶ)のセルフリメイク(みたいなもんでしょ?)ならもっとなんかこう、すんごい高みを狙える!狙えるはずだし狙わなきゃいけないんだよ!という、そんな気持ちになるのは、

結局、脚本の推敲不足、ということに尽きる。

まず、事の起こりが遅い。異変は開始早々だろう。主人公たちが気づくのは後でいい。「早く気づけよ!」というサスペンスを生むから。OZワールドの説明をまずしないと…というのは山々だが、それとヒロイン一族の顔見せは両立できるだろう。一族ってことは後で分かるようにして。

ヒロイン(一般ユーザー)がログインする場面から始まって簡単な説明に移行、その後に順次、仕事として社会インフラの維持にかかわる一族の男女(管理者権限を持つ)がログインしていくとかで。で、それを踏まえて、暗号メールはヒロインが受け、夏のアルバイトの関門として設定して何十人もの生徒が挑戦するも、解けたのが主人公、で、後に「本当は主人公くんだけ(が解く)って思ってた」と言うとか。適当に選ばれても困るんだよね。そんなこんなが積み重なって、内面のある人間に見えなくなってしまって。剣道部って設定も観終わってネットで検索して知ったけど、生かさない設定てのも…

そもそも「大家族」を生かせていないのではないか。というのは、家族間でもっともっと激しく対立すべきではないのかと。おばあちゃんの不在によって修復不可能に思えるほど対立し、そこを孫娘であるヒロインがもう一度まとめる!とかでいくべきではないのか。隔世遺伝みたいな、こう。

それにちびっ子だって、肝心なところでピンチを生むべきではないか。主人公がテレビのコンセント抜いたのを根に持って、いいところでパソコンのコンセント抜くとかさ。


以下、順不同に

  • 主人公が何の日本代表か、は引っ張った方がいいかも。ちょっとでいい。
  • カズマはいいキャラ。適度に陰と謎があって。みんなで飯食ってるときにいなくて、その後ひっそりとパソコンやってるときには「待ってました!」となった。この屋敷からネットに繋ぐにあたり、誰かいないと困るからね。これで女の子だったら…と思ったがそうなるとヒロインを完全に食っちゃうのでダメか。
  • 「おばあちゃんの手紙」は最強アイテム。なのでその内容には熟慮が必要。ワビスケへのメッセージがあるなら、対面したときはもっと厳しい態度で臨むとか(で、後から本心を知ってワビスケ改心する)。それに一族全員に個別のメッセージを送信する仕組みをカズマに構築させ、ふたたび団結する原動力となるとか。
  • しかし「おばあちゃんの電話」はどうなのか。本当に申し訳ないが「この非常時に精神論すか」と思ってしまう。本当に申し訳ないけれども。
  • 「暗号を解いたのは主人公じゃない&おばあちゃんは寿命」とかのエクスキューズは不要ではないか。ちゃんと背負わせてこそ、そこからの成長が描けるのではないか。
  • 「付近の住人は理解できずに訝しがるが、あのお屋敷の中で世界を救っている!」という構図も必要ではないか。「デジモン」における太一の母親のような、事態を知らず、まったく介入しない一般人を出して、対比させる。
  • 異変に気づき、主人公たちを応援し(あるいは足を引っ張り)、最終的に支援するまでいく人たち(アバターではなく、現実世界の人)の描写が足りない。数カットあれば出来る(実際「デジモン」では出来てた)。
  • クライマックスの勝負に、敵が乗ってくるかこないか問題。なぜ皆さん言い切れるのか?
  • 「敵の土俵に乗って、戦わざるを得ない!」という方が燃えないか?鷲津に向かって「トランプやろうぜ」ってアカギは言わないでしょう。
  • 逆転技不足(=現実とのフック不足)
  • 温泉への前フリも必要。屋敷までの道中「我が一族も財政難でさ…」「(窓から健康ランドとかを見て)あー温泉でも出りゃあなあ」「そんなん出るわけない!何m掘ればいいのよ」「はっはは」みたいな。ワザとらしくても、何とかごまかす

2009-03-09

[]「ヤッターマン」

  • 「アバンタイトル」

いきなり渋谷が廃墟になってるのがもう「いやいやいや」って感じ。廃墟は作れるけどもそこに至る破壊が描けないって予算のかけかた間違ってるだろう。猛烈に取り残されてる感があるんだよね。というかだ、

  • 設定

まずは、アニメの「ヤッターマン」を知らない人にもすんなり話が飲み込めるように作るべきではないのかと。それをせずしてボヤッキーがドロンジョの胸さわってラッキーみたいなことやられてもね。もう既にあったまってる人はいいんだけど。

シリーズの途中の1話を映画にした、という体裁だからってんでの説明の無さかとも思えるけど。次回予告を入れたかったというのもあるだろうな。

2008-07-19

[]「崖の上のポニョ

  • どう考えても、中盤までで力尽きた。爺さんだってことももちろんあるけど、順を追って作るという製作スタイルにおいて、時に避けられない事態かとも。作業量の配分もそうなんだけど、だんだんに煮詰まって面白いこと思いつかなくなってくる思考量の配分崩れが観ててよく分かる。

今となってはネット上で爆発したムスカ人気のおかげもあって最初から最後まで実況で盛り上がれる「天空の城ラピュタ」だけども、やはり活劇的なクライマックスは「要塞からシータを救出する」まで。あそこまでは何度観ても血沸き肉踊る。それ以降はまた別の盛り上がり方を模索していくというか、後半がああなるなら前半をこの方向で面白くしまくるのは正直どうなのよ駿、と、ちょっとだけ言いたい。それでもテーマというか主張がギュンギュンに詰まってて見せ切るのがラピュタで、綺麗さっぱりなくなってて「あれ?」となるのがポニョ。温暖化とかもどうでもよさそう、駿。

  • だもんで(というわけでもないけど)、「わけのわからないものどもを引き連れ、女の子が男の子の家に来襲する」前半クライマックスは神の領域。嵐の中、荒れ狂う海面を走って現れるポニョ!という場面はあまりにもとてつもない。すごすぎて笑う。
  • そこ以降はマッタリ進行で、「あれをしないといけない!」が示されず、それでもまあ魔法ででかくしたおもちゃのボートでの航海までは楽しめるけど、それを降りてトンネルくぐって水没した老人ホームについちゃってからは…
  • 「だ、代償、軽っ…」「葛藤、ねえなあ…」
  • 絵柄は、全体的にザザッと描いたような描線で、何か不思議な感覚なんだけど、まあそのうち慣れる。全て伝わるんでOK。こういう話で車とか船がCGである必要ないもんね。
  • 所ジョージや一茂の吹き替えへの心配は杞憂に終わった。特に一茂の役は物理的にも離れた場所にいて、ほぼ誰とも絡まない(一方的にセリフ言うのみ)ので、どうとでもなる。まあ、ちゃんとした声優さんならもっとずっと良かったけど!
  • 山口智子の役、体の線と着てる服の感じが良かった。喋ると微妙。声がじゃなく、その理不尽な前向きさ加減が個人的に苦手。
  • 天海祐希の役、キャラデザ的にどうかと。同種であるだろう所ジョージの役と比べても、違和感がすごい。内面的にも全知全能すぎ、面白みがない。水面から顔を出す前の、「何かキメたのだろうか…」という描写が凄くいいだけに。
  • 個人的には、別に後半どうともならないキャラ(幼稚園だか保育園だかの女の子)がちょっとだけからむのは振り返ると不思議。「役がありゃそれだけスタジオで幼女に会えるだろ?」という心の声を勝手にキャッチし不思議解消。
  • 「ポニョの足、手みたい(に指が器用に動くん)だよ」って全然生かされなかったね。
  • 「DNA」とか「身元引受人」とかの単語を海側のキャラが言うのはちょっと変。な気がした。面白いからいいけど。

2008-01-30

[]「28日後…」

冒頭からの狙った70年代チックの映像は良い感じなんだけど、

中盤の展開、立て篭もったお屋敷でのそれはどうよ。

まさに脱線と言う他なし。